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— y2sunlight 2021-07-26
ここではJavaScriptの持つ組み込みオブジェクトの中で、特に基本的なラッパーオブジェクトと呼ばれるものについて説明します。
基本データ型には、それぞれに対応したオブジェクトが用意されています。即ち、JavaScriptでは数値、文字列、論理、関数という基本データ型とは別に、オブジェクトとしての Number、String、Boolean、Function があります。これらのオブジェクトは基本データ型を含むのでラッパーオブジェクトと呼ばれなます。
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let s = 'Hello, Sato.' ; console.log( typeof (s)); // string s = s.replace( 'Sato' , 'Suzuki' ); console.log( typeof (s)); // string |
上の例では、s が( replace() メソッドを持っているので)オブジェクトの様に見えますが、実行結果を見ると string 型になっています。これは基本データ型は暗黙的にオブジェクトに偏見されることを示しています。
ラッパーオブジェクト( String )を使うと、以下の様になります。
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let s = new String( 'Hello, Sato.' ); console.log( typeof (s)); // object s = s.replace( 'Sato' , 'Suzuki' ); console.log( typeof (s)); // string |